あとがき(伏線と考察について)
ここまで読んでくださりありがとうございます。
作者の宮野 智羽でございます。
ここからはこの話の伏線と考察について話していきたいと思います。
物語の雰囲気で終わりたい方はここでブラウザバックを推奨します。
では、始めます。
1つ目は海の性別についてです。
海は作中で『彼』とも『彼女』とも表記しませんでした。
これには意味があります。
2つ目は海の遺した箱についてです。
簡単に開く箱に入っていたのは、病院の診断書と海をモチーフにしたアクセサリーが付いたヘアゴム。
実はこれにも意味があるのですが、作中ではあえて濁させていただきました。
3つ目は夏の学校で海がぼーっとしている描写が多い理由についてです。
ぼーっとしていたのは、翼の心に余裕がなくなり動いている海をイメージできなくなったからです。
ちなみに、スタンドを立てた自転車を漕いでいる描写は風でタイヤが回っただけです。
学校に止めてある自転車は案外鍵がかかっていないことが多いため、夏場はよく風で回っているイメージです。
4つ目は周りから見た2人についてです。
最初の方で翼が「だってこんな状況で集中できないっすよ」と先生に言う場面があります。
翼は『外で女子が体育をしていて気になるから』という意味で言いましたが、先生は『海が亡くなって辛いから』という意味で解釈し、怒ることができなかったのです。
次に昇降口前で女の子について話す場面があります。
この時ひそひそと女子同士が耳打ちを始めたのは話題のせいではなく、『見えない誰かと話している翼』が異様だったからです。
これらの伏線は一部です。
まだまだありますので、よかったら皆さんの考察を聞かせていただければと思います。
特に海の性別と、海が遺した箱については色んな解釈があると思います。
最後にタイトルの説明をしたいと思います。
花=海の命 (花が散る=海が亡くなる)
青い春=青春
何の意味があるのだろうか=逆接で「何の意味があるのだろうか。いや無い」
となります。
繋げると「海が死んでしまった青春に何の意味があるのだろうか。いや無い」となります。
これは翼が海が亡くなったという事実から目を背ける直前に呟いた言葉をイメージしました。
翼は、病気で生きられなかった海をどこまでも連れていくための翼となり、
海は、どんな翼でも受け止めるための大きく広い海となりました。
コンテストに向けた作品のため、文字数の関係上入れることができなかった場面もありました。
いつかこの物語の完全体が皆様のお目にかかることができますように。
花が散った青い春に何の意味があるのだろうか 宮野 智羽 @miyano_chiha
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