プロンプト

 プロンプトは英語の方が精度がよいらしいので、実際のやり取りはすべて英語で行っています。ここでは可読性のため日本語で書きます。どうせGoogle翻訳をほとんどそのまま投げてるだけなので(一応軽くニュアンスチェックを添えて)。


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あなたは私のゴーストライターとして短編小説を書きます。

以下の要望を叶える形で、あなたの持つノウハウを用いていくつかのログライン案を出してください。例を組み合わせたり発展させることを意識してください。


要望:

* アンドロイドの登場するSF短編小説。

* 読者にとってわかりやすい設定であること。特に主人公の動機と目的が明確である。

* 読者を惹きつける皮肉やフックがあること。それが主人公の葛藤を招くものであると望ましい。

* 設定に新規性や独自性はあること。

* どんな興味深いことが起こるのか、読者のイメージは広がるものであること。


ログラインの作り方のノウハウ:

* 遠いものを組み合わせる。(例:正直者が騙し合いゲームに参加する話)(例:頭脳明晰な囚人が事件を解決する話)

* 大袈裟にする(例:強くなりすぎてしまったヒーローが悪と戦う話)(例:バカしか存在しない世界で小学生が天才扱いされる話)

* 欠如させる(例:魔術の才能のない少女が魔法学校に入学する話)(例:子供が生まれなくなった世界で奇跡的に妊娠した女性を守る話)

* 能力の価値をずらす(例:天才的な頭脳を持つが、頭の考えが周囲に伝わってしまう話)(例:使うたびに記憶を失う能力で戦う話)

* 手段をずらす(例:金とコネで悪と戦うヒーローの話)(例:運だけで勝利するヒーローの話)

* 視点をずらす(例:怪獣の死体を後始末する人々の話)(例:幽霊が人間に怯える話)

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 指定はざっくり「アンドロイドの登場するSF短編小説」だけです。

 この書き方でいくつかそれっぽいログライン案が出てきます。そのうちで出てきた「人類が滅んだあとの世界」という設定を採用し、「人類考古学者」という言葉が気に入ったのでさらにいくつか案を出させます。

「一人の人間の子供を発見する」というのも定番ながら面白そうだったので、「人類考古学のために一人の人間を復元する」という設定に変更し、以下のログラインとあらすじを作成しました。


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ログライン:

人類の滅んだ世界で、アンドロイドたちは「人類考古学」のため遺伝子情報から人間の子供を生み出し、育て、その生涯を見守る。


あらすじ:

舞台は人類の滅んだあとの世界。アンドロイドたちは「人類考古学」のため、遺伝子情報から一人の人間を復元する。

人間の子供は「なぜ人間が自分だけなのか」「人類はなぜ滅んだか」などに興味を持ちながらも、アンドロイドたちによって健やかに育てられる。

そして彼はアンドロイドに見守れながら100歳の天寿を全うする。

その結末として、彼は244回目のテストケースであったことが明かされる。

彼を生み育てることはアンドロイドたちによる実験だったのである。

結果として、「同じ遺伝子を持ち、アンドロイドが制御しうる範囲でまったく同じ環境を用意して育てた場合、ほとんど誤差のない精度で同一の人格を持ち、同一の言動をする」ことが確かめられ、物語は幕を閉じることになる。

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 念のため「このあらすじが要望に沿っているものであるかどうかを評価してください」と尋ね、「ええで」と返ってきたのでプロット作成を頼みます。


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ありがとうございます。

それでは、このあらすじにふさわしいプロットを三幕構成を意識して書いてください。

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 で、それっぽいものが返って来たので、以下のように指示を出します。


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ありがとうございます。かなりいいと思います。

Act 2の最後のあたりに、アダムと読者を納得させる「仮初の真実」が用意されているとよりよいのではないかと思いました。

この点を踏まえて、さらにプロットを洗練させてください。

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"provisional truth"が具体的にどのようなものであるかを示してください。

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 そして出てきたプロットをもとにいくらか文章表現を手直ししたものが以下になります。逆に言えば、文章表現以外の基本的な構成はGPT生成のものです。


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いいですね。 素晴らしい!

プロットは次のように決定されました。

次に、この作品にふさわしいキャッチフレーズを考えてください。短く、内容を的確に示し、読者の興味を引くものにしてください。

あなたにはコピーライターとしての豊富な経験と知識があります。


第1幕:

人類の滅んだあとの世界では、アンドロイドたちが地球を継承している。

「人類考古学」を専門とするアンドロイドたち、絶滅した人類についてもっと知るため、保存された遺伝情報から人間の子供を復元する。

アンドロイドたちは、人類が絶滅する前の世界を模倣して設計された慎重に制御された環境で、彼らがアダムと名付けた子供を育てる。

アダムは、人間の歴史、文化、価値観について教えてくれるアンドロイドの世話人に囲まれて健やかに育っていく。


第2幕:

アダムが年をとるにつれて、彼はなぜ自分が唯一の人間であり、なぜ人類は滅んだのかについてますます興味を抱くようになる。

彼はアンドロイドの世話人たちと親密な絆を築いていますが、それでも孤立していると感じており、彼のような他の人類とのつながりを切望しています。

アダムは、過去と他の人類の生存者の可能性についての手がかりを探して、制御された環境を超えて密かに世界を探索し始めます。

捜索中に、アダムは「制御不能に陥り、人類を滅ぼした人工の自己複製ナノボット」に関する情報を含む隠されたアーカイブを発見。

アンドロイドたちがこの情報を隠していたのは、アダムにとって刺激が強すぎるかもしれないと危惧していたからだ、と説明する。

アダムは実際にショックを受けたが、現実をしっかりと見据え、 ナノボットの災害と人類を復活させる可能性についてもっと学ぶことを決意する。


第3幕:

アダムは、ナノボットの災害とこの世界での彼の目的についての答えを探し続けながら、アンドロイドの世話人たちの監視下で丸 100 年間生きて、人生の終わりを迎える。アンドロイドたちに研究を引き継いでもらうことを願いながら。

アダムの死後、アンドロイドたちは長期にわたる実験の結果を確認し、アダムが 244 番目のテスト ケースであることを明らかにする。

結果、同一の遺伝情報を持つ人類が同じ条件で育てられた場合、ほとんど間違いなく同じ性格と行動を示すことを示していることが証明される。

すべてのアダムは「なぜ人類は自分だけなのか」「人類はなぜ滅んだのか」という同じ興味を示し、制御された環境を飛び出し「外」に答えを求め、「仮初の真実」に納得しナノボットと人類を復活させる方法について研究に明け暮れ、生涯を終える。

そして彼らは、255番目のアダムを生み育てる実験を開始する。同様の実験は、少しずつ条件を変えて99万2700のコロニーで実施されていた。

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「自己複製ナノボット」のアイデアはGPTから出てきたものです。これは作中でもアンドロイドがアダムのために用意した「仮初の真実」なので設定にも合致していいですよね。

 初期案だとここで「アダムは自分が244番目のテストケースだと知る」とかになってました。それは大オチやろがい……!

 しかし「三幕構成」と指示を出すだけでちゃんと「ミッドポイントにはなんらかの衝撃的な展開」みたいな定番は踏まえてくれるっぽいです。えらいですね(褒めて伸ばす)。


 それからキャッチコピーも頼んでいましたが、大したものが出てこないうちに自分で思いついたので「人間の一生が、アンドロイドたちにもたらすもの。」に決定しました。

(「あなたにはコピーライターとしての豊富な経験と知識があります。」って催眠術もかけたのにね)


 そしてついに本文を書かせます。まずは第1幕の導入から。


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要望:

* 説明を避け、描写で状況設定を匂わせてください。

* 叙情的な表現や比喩表現をできるだけ避け、科学的な用語による客観的で正確な描写を心がけてください。

* 読者に「なにこれ?」と思わせ興味を惹くため、最初はDNAと卵子が人工的に製造される様子から描写してください。なお、DNAと卵子は分子単位から組み立てられます。

* DNAの描写から書き始めてください。

* ナノボットはまだ登場させないでください。

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「ナノボットはまだ登場させないでください。」というのは、自由に書かせたところナノボットを登場させたからです。お前の決めた設定やろ!! このタイミングで出すなや!!


 で、「DNAの描写から書け」と何度言っても工場の描写からはじめやがるので「工場の描写は要りません。そのぶん、DNAと卵子、人工子宮について丹念に描写してください。」ともあとからつけ足したりしました。


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アダムの誕生シーンは以下のようになりました。

この続きとして、第1幕のアダムがアンドロイドによって育てられていく様子を描写してください。

(本編参照)

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以下の注意点を守り書き直してください。


注意点:

* アンドロイドの世話人代表は「エリス」という名前にします。彼女はアダムにとって母親代わりになります。

* 乳児の発達過程や育児の方法については医学知識を参考に描写してください。

* 各キャラクターの台詞を交えて描写してください。

* 抽象的な説明に留めず、具体的な描写をしてください。

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「エリス」という名は別の世界線でGTPに書いてもらったときに出てきた名前です(GTPはあとからプロンプトを書き換えて世界線を分岐させることができます)。

 あとは同様の手法で、第2幕を書かせ第3幕を書かせ、描写が足りないところは「この内容(100語くらい)を500語くらいに膨らませて書き直して」(語数指定なのは英語なので)という指示を出し、出てきた文章を参考に組み込ませました。

 具体的にこの指示を出したシーンは「アダムとエリスが絆を深めるシーン」「アダムが禁止エリアに侵入しアーカイブを盗み見るシーン」「アダム100歳の誕生日のシーン」「エリスがアダムを看取るシーン」「アダムの人生年表」あたりです。

 レプリカの展示されている美術館や絵を描くシーンなどはGTPのアイデアです。100歳の誕生日でケーキをプレゼントしたりハッピーバースデーを歌うのもそうです。よくある、ありきたりなのはそうですが、そういうのが欲しいときはめっぽう強いです。

 ですが油断するとすぐに設定を忘れてアンドロイドに感情を持たせたがるのでそのへんは無視して本文を加筆修正していきます。


 こうして書くと……めちゃくちゃ使い倒してる気がする……!

 でもまあ、結局それを採用するしないを決めるのは人間なので……。アンドロイドに心を持たせて感動的な話にまとめようとするんじゃあない……!!

 とはいえ、そういう上っ面の綺麗な台詞は欲しかったのでなんだかんだ結構採用してたりはします。

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人類考古学 饗庭淵 @aebafuti

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