物語は「主人公が友人の沢田から話を聞く」というシーンから始まります。
沢田は新しく引っ越した先で、帰宅時に「ただいま」と言ったところ、奥の部屋から「おかえりなさい」という声が返ってきたと主人公に伝えます。
当然、沢田は部屋を確認しますが、誰もいません。
声の正体がわからず、その謎に興味を持つのでした――という展開です。
玄関から聞こえる「ただいま」の声の謎が非常に興味深く、ドキドキしながら読み進めることができました。
沢田さんの体験や声の正体を探る過程がスリリングで、最後まで目が離せません。
また、声の正体が明らかになるシーンでは、感動と驚きが待っています。
日常の中に潜む非日常的な要素が、物語に深みを与えています。
素晴らしい作品をありがとうございました。
これからも応援しています!🎉👻🌟
幽霊、ないし謎の超常現象が出てくる話というと、『怖い話』か『優しい話』かに多くは大別されます。
幽霊が人を祟るなど、不条理な結末に導くもの。または、幽霊が人を助けてくれるとか一緒に暮らすとか、ほっこりとした結末になるもの。
本作で発生する『謎の現象』も、具体的に『どっち』に属するものなのか、読み終えるまではわからないのが特徴です。
ある人物が、アパートに引っ越しました。そこでは謎の声が聞こえ、自分が「ただいま」と言うと「おかえり」という声が返ってくる。
明らかに幽霊か何か、超常的な現象が起こっていることがわかります。
しかし、本人はその現象に怯えることなく、「おかえり」という声が返ってくるのは悪い感じがしない、と境遇を受け入れます。
果たして、この先にどんな結末が待っているのか。
いいことが起こっているようにも見えるし、やっぱり危険なのでは、というソワソワした気分にもさせられる。
全四話。その最後の話に入り、ついに『彼』の体験していたことの答えがわかります。
結果は、『大満足だった』ということだけ、ここに明記しておきます。
どっちに転ぶ話なのかは、読んでのお楽しみ。
ですが、読み終えた後の感想が『良かった』に転がるのだけは言明できます。この作品を手に取り、どうぞご確認ください。