マクロという、魔法の術式を、効率よく使えるスキルを持つミランダ。
前は5人でやっていた仕事を、スキルを使い、1人でさくっと終わらせていました。
しかし、彼女が膨大な数の仕事をこなしていたのを、分かっていない神官長は、彼女が仕事をサボっていると勘違いして、解雇してしまいます。
仕事も、帰る場所もなくなり呆然とするミランダですが、有能な彼女は、すぐに新しい仕事につくことになります。しかも、ブラックな教会とは違い→高待遇。
読んでいて神官長には、本当に痛い目にあって欲しい……! と、何度も思いました。
ただ、この物語は、ざまぁ要素が入っていますが、胸が痛くなるような、つらい内容ではありません。
ミランダは、とても賢いので淡々としていて、教会を追い出される時でさえ、悲壮感は感じないんです。
楽しくて、読後はすっきりできる物語なので、ぜひ読んでみてください。
魔術式を登録して自動化するスキル【マクロ】を使える聖女ミランダは、ある日その職をクビにされる。理由は多くの人々を救っていたにもかかわらず、神官長から「サボっている」と思われたせいである。
聖女とは、ひとりひとりの手を取って治癒を施すのが役目、と考える神官長。
しかしミランダはそのスキルを屈指し、辞めてしまった五人の聖女が行っていた仕事を、効率を重視し、多くの人々を同時に治療することで解消していたのだ。
クビにされてしまった後、なんとか冒険者ギルドの事務職として再就職を果たしたミランダ。彼女はその手腕を認められ、宰相の秘書にまで上り詰め、さらには教会の触れてはならない秘密に気付いてしまい・・・・。
とにかく読みやすく、主人公であるミランダを応援したくなるような、そんな物語。少し鈍い主人公に思いを寄せるイケメン美男子の宰相、アルド様とのやり取りも思わず「くすり」と笑えたり、後々わかるミランダ自身も知らなかった出生の謎なども、読みがいのある作品です。
短編なのですぐに読み終わりますし、読み手を飽きさせない展開はさすが!という感じ。賢いヒロインに相応しい主人公ミランダの、ある意味シンデレラストーリーは、読み終えた後に「やったね!」と言いたくなります。
ぜひ色んな方に読んでいただきたい、そんな作品です♪