読み応え抜群。この世は差別に満ちている。
- ★★★ Excellent!!!
睡眠中、夢のなかで社会に必要なインフラ……リソースを提供している世界。
睡眠は義務であり、夢のなかでさまざまな勉強を効率良くおさめ、睡眠こそ人が人らしく生きる為の最低限の資格。
……その睡眠がとれない人が被差別者として存在する。
彼らは乞食。
差別を受ける悲哀。睡眠という安らぎを得ることができない辛さ。
それが、人の愚かな行為とともに語られていきます。
今のところ、三章だてで、主人公はバトンタッチしていき、緩やかに話は繋がります。
一つ一つの話しは、非常にドラマチックです。
長すぎず引き締まった構成で、飽きずに最後まで読み進められますよ!
最後は、暗闇のなか、兄が妹を思いやる心に、
ぽっ。
と小さなオレンジの灯火を見るようです。