読み応え抜群。この世は差別に満ちている。

睡眠中、夢のなかで社会に必要なインフラ……リソースを提供している世界。
睡眠は義務であり、夢のなかでさまざまな勉強を効率良くおさめ、睡眠こそ人が人らしく生きる為の最低限の資格。

……その睡眠がとれない人が被差別者として存在する。
彼らは乞食。

差別を受ける悲哀。睡眠という安らぎを得ることができない辛さ。
それが、人の愚かな行為とともに語られていきます。

今のところ、三章だてで、主人公はバトンタッチしていき、緩やかに話は繋がります。
一つ一つの話しは、非常にドラマチックです。
長すぎず引き締まった構成で、飽きずに最後まで読み進められますよ!

最後は、暗闇のなか、兄が妹を思いやる心に、

ぽっ。

と小さなオレンジの灯火を見るようです。

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