媛様の気持ちも、老木の桜の気持ちも、風景も、皆美しくて好き。

山の神は、媛様の姿形をして、桜の老木を拠り所としてやってきて。
可愛らしく人の形をして、皆に混じって田の仕事をする。
そうして媛様の加護を得て、田は豊作を迎えるのだ。

しかし、今年は少し様子が違うようだ。拠り所であり続けた老木は媛様に言うのだ……。


少し昔の稲作の風景。
それを見守る桜の老木は、山の神様が降り立つ拠り所で。
賑やかで、静かで、寂しくて、嬉しい、
美しい物語です。是非。