気が付けば二人の物語に囚われていました。

  • ★★★ Excellent!!!

久々に物語に囚われる感覚を味わいました。

キャッチコピーと紹介文を読み、どんな作品なんだろうと第一部に足を踏み入れると、二人の会話にまず惹きつけられます。きっと、その時点で虜になっていたのだと、今こうしてこの文章を書きながらようやく気がつきました。

読めば読むほど、物語の中に漂う爽やかでありながら、どこか漂う仄暗い雰囲気に引き込まれていく感覚。

頭の中に残っているキャッチコピーと紹介文に、気が付けばこの会話に、この行動にはどんな意味があるのかと、どうしても考えてしまいます。

そして第三部で言葉を失い、第四部を読み終えた時、無意識に「あぁ」と呟いていました。

読んでいないときも、気が付けばあれはどう言う意味だろう。二人は次にどんな場所で、どんな話をするんだろう。そんな風にこの物語のことばかりを考えてしまう。そんな読書体験は久々でした。

最後までとても魅力的な作品でした。
気になった方は是非読んでみてください。

ステキな作品をありがとうございました。