電話のコールが、無くした物を呼び起こす。

挫折を経験したボクサー、井ノ坂はある日ひょんなことから昔の自分と通話してしまい……といった物語です。

物語のテンポも良く、スイスイと先へと誘う手腕は本当にお見事です。各話タイトルがカウントになっているのも心憎い演出ですね。

しかし何よりも。

読み終えた後には涙腺が緩みまくりでした。ボクサーという自分とは全く異なる職業のはずなのに、なぜか自分へと置き換えてしまいます。

人生で挫折を経験した方全てに読んで頂きたいです。この物語を読み終える頃には主人公井ノ坂と同じように、きっと昔の自分が語りかけてくれるでしょう。

強くオススメします。