読み進めてしまう!

この作者の筆力ならでは、といった本作。
主人公である『私』が体験する二つの出来事を、お題である『いいわけ』とタイトルの『一過』へ、見事に落とし込んでいる。
本作はその内容の平坦さが、余計に文章力を感じさせるのも特徴的で、無駄がなく、リズムが整っているからこそ、淀みない読書体験が得られるのだ。
まさに『一過』である。

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