水際

 ゆったりしたテンポで、終始穏やかな調子を保っている反面そこはかとない異様さをほんの少し放っている。

 主人公の考察にはうなずくところ大であるが、何事もなかったからこそあれこれ想像できるという面もある。

 必読本作。