概要
「えっうわ、ミツヤマさん?」
駅前ビルの中の本屋さん、と言えば聞こえはいいが、寂れた駅の前に建つ、同じく寂れたビルのテナントの一つ、と言えばなんとなくイメージが付くだろうか。
“とまり書房”はそういう、小さな書店だ。
腐っても駅前ビル、土日や祝日は比較的混雑するが、平日の昼間などはお客さんが一人もいない時間もあって、毎日閑古鳥が鳴いている。
深夜のコンビニで先輩アルバイトのカイダさんと遭遇した私は、駅前のファミレスでパフェをご馳走してもらうことになった。
ファミレスに向かう道すがら、カイダさんは「“とまり書房”で、深夜零時になると、“出る”らしいよ」と話し始めた。
駅前にある“とまり書房”の入るビルに、タイミングよく深夜零時にたどり着く。私たちが見ている前で、確かにゆらゆら、店舗のあたりの窓から明かりが漏れ
“とまり書房”はそういう、小さな書店だ。
腐っても駅前ビル、土日や祝日は比較的混雑するが、平日の昼間などはお客さんが一人もいない時間もあって、毎日閑古鳥が鳴いている。
深夜のコンビニで先輩アルバイトのカイダさんと遭遇した私は、駅前のファミレスでパフェをご馳走してもらうことになった。
ファミレスに向かう道すがら、カイダさんは「“とまり書房”で、深夜零時になると、“出る”らしいよ」と話し始めた。
駅前にある“とまり書房”の入るビルに、タイミングよく深夜零時にたどり着く。私たちが見ている前で、確かにゆらゆら、店舗のあたりの窓から明かりが漏れ
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