どんな人が、人を殺す?手に掛ける瞬間、あなたが考えてたのは……
この世界には男と女に加えて、センチネルとガイドが存在する。
センチネルとガイドは全人口中どちらも希少な存在だが、人類の社会に確実かつ重要な影響をもたらしている。
馮艾保(フォン‧アイバオ)はセンチネルだ。その名前はセンチネルである母のガイドである父に対する愛情を表している。彼の両親は才能に恵まれ、相性が極めて良かったゆえに、馮艾保もまた優秀なセンチネルとなり、現在は中央刑事警察隊に所属している。
大した問題ではないが、彼のスピリットアニマルを見た者はいない。当然、スピリットアニマルも個人のプライバシーであるが、軍隊の訓練を経て警察隊になったのなら、試験時の検査でそれを披露するのだろう。孔雀が羽根を広げるように。
しかし、馮艾保はそうではなかった。彼のスピリットアニマルの失踪や死亡を疑う者もいた。だが、本人はいたって健康で精神も安定し、能力も極めて高い。犯罪検挙率が全国ランク三位以内……これは……おかしい。
馮艾保に罪はなかった。彼のスピリットアニマルは実はいつも外に飛び出している。注意して見なければ誰もあれはスピリットアニマルだと気が付かないだろう。そう……彼のスピリットアニマルはハムスターだ。シリアン種のいわゆるゴールデンハムスターだ。
ハムスターを侮ってはいけない。小さな体躯ながら攻撃力は凄まじく、同類の頭を食いちぎることだって珍しくないのだ。
この日、こっそり探検していたハムスターだったが、ぐっと、スピリットアニマルが突然金切り声で叫びだした。彼はスピリットアニマルがダメージを受けたせいで耐えがたい痛みに襲われた頭を抱え、ふらふらと外に出て彼のスピリットアニマルを探しに行った。なんと、一匹の猫がスピリットアニマルのハムスターを咥えているのを見た。
「あなたのですか?」ガイドである見た目が高校生らしき少年は尋ねた。あの堂々とした風格のロシアンブルーこそ、この少年のスピリットアニマルだったのだ。
コケティッシュでタフな精神のセンチネルと見た目はクールでハートも熱くはない3S級の精神力を持つガイドが数多くの奇怪かつ猟奇的な殺人事件を通して、体を求めて愛し合うスイートなラブストーリー~
R15要素を含むストーリーで、センチネルが攻めです。
物語の要素:近未来のSFライトノベル、センチネル、ガイド、刑事の事件解決、人間性の探求と欲望