整理整頓パズル

　この男、とんでもない可能性を秘めている大人物なのに誰にも見つけて貰っていない――と思っている。

　その証拠に今まで経験したアルバイトは何か自分に合わない気がして、全部三か月でやめてやった。
　俺にはもっと大きな機会が必要で、もっと偉い社長に見つけて認めてもらう必要があると思っている。

　今日も大チャンスを探してなんとなく遊園地をぷらぷら。
　そんな時、見つけた小さなアトラクション。何やら尊大な態度のチェック模様で着飾った少年が椅子にどっかり座っている。
　足元には大きく重たい革のアタッシュケース。

「やあ、人生のすべてをかけるつもりでこのパズルやっていかないか、君」

　――え。