概要
きょうおかあさんがぬいぐるみを買ってきたの。
だれよりもうれしそうにわたしを祝ってくれるのは、おかあさんの役目。毎とし、大きなホールのケーキを買ってきてくれるのはおとうさんの役目だ。わたしの大好きなケーキに、ロウソクをさしてくれるのも、おとうさんの役目。年れいのぶんだけ、いつもお父さんがロウソクをさしてくれて、数えるのがわたしの役目。前はすぐに数えおわったのに、ちょっとずつ大変になってきた。
おすすめレビュー
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- ★★★ Excellent!!!幼い「わたし」の目を通して語られる、素晴らしいホラー作品
こちらの作品のタイトルは、『わたしとおかあさんとぬいぐるみ、ときどきおとうさん』。これだけ見ると、「ほんわかとした家族の物語なのかなあ」と思うかもしれませんが、作品のジャンルを確認してみると、「ホラー」なんです。
ホラーだとわかるだけで、このタイトルが少し怖いものに見えてきてしまうので、何だか不思議ですね。
主人公の「わたし」が、おかあさんにぬいぐるみをプレゼントされるところから、この物語は始まります。以前妹が欲しいとおかあさんに伝えたことがある「わたし」は、妹の代わりにぬいぐるみを贈られたのかと思い、少しばかりむっとします。
「わたしだって、もうそこまで子どもじゃないから。ぬいぐるみがニ…続きを読む