第3話 奥女中との初体験

 さて、若君が十三歳になると、精水が出るようになり、そろそろ他家の姫との縁談話が整いはじめます。こうした婚儀直前の年頃になると、奥女中たちは、いよいよ若君に実地トレーニングをほどこすこととなります。

 具体的にいえば、まず誰かが初体験の相手をつとめます。これが済めば、毎夜、奥女中らが代わるがわる閨に侍り、女性器への挿入トレーニングを行います。この際、若君は身体を動かさず、女中がひたすら奉仕し、精水を自在に止める訓練をほどこします。

 また、女性器からま陰水は男性の滋養となるので、これを吸わせます。

 次に若君が奥方を迎えると、殿は一日一回、奥方と交接し、その最中、奥女中らは濃い精水が出るよう殿にうれこれ奉仕につとめます。 

 このとき殿と奥女中が交接するのは構いませんが、精を漏らす相手は奥方のみと定められていました。閨で交接中、殿の男根が萎えたら、数人がかりで勃起させ、奥方に精を放出するまで奉仕するのです。いわゆる妊活サポートですね。

 中の巻では、性交渉をする機会の少ない奥女中のために、自慰の仕方を指南しています。具体的にどこをどうすればいいのかが記されており、男性器の形をした張形の使い方、女二人で行う性交渉の方法まで詳細に記述されています。

 下の巻では前述のとおり、婦人病にかからないための注意事項、治療法などです。

 ご興味のある方は、国会図書館や古書市等でお求めになり、お目通しされてみてはいかがでしょうか。

 

――了

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奥女中『秘事作法』 海石榴 @umi-zakuro7132

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