第2話 性の英才教育

 江戸時代における当主の大きな仕事。それは、将軍なら天下を治め、一国の藩主なら所領管掌は無論のことながら、世継ぎを残すこともお家のための重大事でした。そのために、奥女中数千人の大奥があり、藩にも石高による違いはありますが、大小の「奥」というものがありました。

 そのため、秀麗尼が自身の体験を綴った秘伝書『秘事作法』は、将軍や藩主候補の若君のセックストレーニングの方法からはじまります。つまり、この本では、奥女中たちによる「性の英才教育」の秘伝が指南されているのです。

 この英才教育は数え五歳の割礼からスタートします。

 次に七歳には、包皮を剥き、陰嚢、陰茎、亀頭、会陰などの部位を香油などを用いて入念にマッサージし、男根を布で巻いて鍛えます。

 そして、そろそろご婚約となる十二歳頃から、奥女中たちによる本格的なトレーニングが開始されます。

 若君の男根を口にくわえ、刺激するのです。これは、陰茎を口にくわえるだけでなく 亀頭をのどの奥まで入れて、陰茎を強く吸い、四半刻(約30分)以上、勃起させ、常に自在に堅固さを保てるよう訓練がほどこされます。

 曰く「時にありて、宝茎を深く口に含みて、宝頭を喉の奥に入れ、宝首を締めゆるめして、片指にて宝丸を伸ばし、揉む。騒水(走り水)出でなば、直ちに止め、強く宝茎を握り、片指にて下腹より宝茎根本に上下掻く」

 さらに、奥女中の乳の間に男根を挟んで揉み、梅汁を沁み込ませた布で男根を巻いて仕上げとなります。

 次の第3話では、いよいよ大変なことになりますので、露骨な話がお嫌いな方はここらでご遠慮ください。

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