エンジョイ勢と求道者。どちらの青春も一度きり

音楽に限らず、芸の道を行く者にはだいたい二種の人間がいるものです。
エンジョイ勢とガチ勢。この二種類。
その間には深い溝と価値観の相違があり、時には意見が衝突することも…。

この話の主人公もどちらかと言えばエンジョイ勢よりで、ガチ勢の努力を冷めた目で見つめています。所属する部活を辞めたいとすら思っていました。けれど、ついていけない、辞めるの繰り返しでいったい何が残るのでしょうか…その先にあるものは?

一方でガチ勢の副部長も努力が報われているとは言えず、周りの理解も得られず、辛い思いをしてばかり。

両者はやがて同じ疑問に行き当たるのです。
「私の青春は、人生は、これで良いのだろうか?」と。
真逆の生き方をしているはずなのに、何とも不思議なことです。
しかし、それもそのはず、どちらの青春も一度きりの貴重な時間であり、その大切さは万人に共通なのですから。

芸術の女神は、いつも道を離れず続ける者に微笑むもの。
結局のところ、楽しんで満喫した者こそが一番の勝者なのかもしれません。

人生と音楽の意味を考えさせてくれる学園青春小説。
音楽好きであれば、是非!

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