秀逸なタイトルに引き寄せられました。

いつもの道をふらりと外れて何処かに行ってしまいたい、たとえば海とか。誰もが通勤(あるいは通学)中に一度は抱くであろう懶惰な願望を、主人公は実行に移してしまう。
俗世の煩悶から逃れた「私」は、安寧を得ることができるのか。それとも逃げきれずに絡めとられてしまうのか。
豪気なようで繊細、そして生真面目な「私」の旅路から目が離せません。
とても面白いです。