何とも不思議で、ちょっと怖くて、言いようもなく美しい作者の世界。

自分の中を苦しいほどに占領する、この気持ちは何?
感情に、常に名前がつけられるとは限らない。
悲しみ、怒り、虚無、絶望……単純な表現がはまらないままに、胸で暴れる何か。混じり合い、溢れ、片付ける場所も捨てる場所も見つからない感情たち。それらが何とも独特な作者の感性により魅力的な姿を与えられ、撒き散らされ、飛び散り、溶けていきます。纏まった形にならないまま、感情というものの姿を見事に表現しています。
不思議で、ちょっと怖くて、言いようもなく美しい、作者の創り出す世界。是非扉を開けてみてください。