自殺寸前の瞳と、死神の会話劇。二人の会話はまるで普通の友達のようで、明らかに種族も職業も違うのに。だからこそ、吐き出せる。だからこそ、気が合う。そこに至るまでの感情や気持ちの揺らぎが、丁寧に描かれていたと思います。
読み終わったときに、これから先の物語を見てみたい!という続編を期待する気持ちと、いやここまでだったから名作になったんだという気持ちがせめぎ合っています。君の名はの時に感じた感情に似てますね笑いい作品でした
この死神は別に「善いヤツ」ではない。善人ぶってもいない。なんなら自殺教唆をするくらいで。愚痴も吐くし、自分の都合ばかり考えているし、思ったことそのまま口に出すし。けど、そういう素朴で人間味のある死神に会えたから、主人公は自分を過剰に卑下して、未来を悲観する必要性を失っていったんだと思う。彼女はなにか特別なことをしたり、他人と違うことを話せるような大人にならなくたっていい。ただ、もういちど、次こそ仕事を果たしにきた死神へ、「ハロー」って手を振れるくらいの気軽さで毎日を過ごせたら。
続きお頼み申します………って作者様に土下座したくなりました。死神も人間と同じように社会があって、死神はリーマンだった笑早まるんじゃないぞって。いい言葉だなって。もう少しがんばろって。自然に前向きにさせてくれる作品でした。つ、続きぃ(諦めきれない←)
自殺目前で現れた死神。幻覚でも夢でもない、現実に、眼前として。骸骨の風貌、黒衣の装束、鏖殺の鎌。誰もが恐れるその脅威は、冒頭わずか六行目で破られる。人間味溢れる死神の口調が社会の縮図をも醸し出す。そんな口ぶりに死にたい気持ちはもう、きえていて。死神との別れ。どこかでまた会える気がする。「じゃあ…またね」