死神『ハロー……』

自殺目前で現れた死神。
幻覚でも夢でもない、現実に、眼前として。
骸骨の風貌、黒衣の装束、鏖殺の鎌。
誰もが恐れるその脅威は、冒頭わずか六行目で破られる。人間味溢れる死神の口調が社会の縮図をも醸し出す。そんな口ぶりに死にたい気持ちはもう、きえていて。
死神との別れ。
どこかでまた会える気がする。

「じゃあ…またね」

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