じわじわとくる恐怖の臨場感がいいですね。

 恐らく碧絃様もお読みになっていると思いますが、私は少し前に、江口之氏の『西洋魔物図鑑』という中古書籍を購入し、読んでいました。たぶんダイアン・フォーチュン氏の『世界魔法大全:第四巻心霊的自己防衛』を整理引用したものでしょう。その中で、「吸血鬼」の項目に、吸血は次の三種類に分類されています。第一が心霊的吸血鬼、第二が元素霊吸血鬼、第三が不死系吸血鬼と述べられています。

 第一の心霊的吸血鬼は、他人から無意識にエネルギーを接種する人間。言い変えればモンスター・クレーマーで、攻撃された人もこれに変わる。
 第二の元素霊吸血鬼は、主人を失った「使魔」。
 第三の不死系吸血鬼は、房中術系の道士。

 問題のヒロインは、心霊的吸血鬼に該当するかなあと感じました。学生のころ、霊能者だという方のご子息から、類似したケースをお伺いしたことがあります。
 書店にアルバイト勤務していた霊能者女学生は、店主夫妻が心霊的吸血鬼であると見破って、どのタイミングで仕事を辞めるか、霊能者のご子息に相談なさったのだとか。 
 あくまで伝聞なので、真偽のほどは不明ですけれど。

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