山月記
中島敦/カクヨム近代文学館
翌年、
袁傪は恐怖を忘れ、馬から
あとで考えれば不思議だったが、そのとき、
今から一年ほど前、自分が旅に出て
ほかでもない。自分は元来詩人として名をなすつもりでいた。しかも、業いまだ成らざるに、この運命に立至った。かつて作るところの詩数百篇、もとより、まだ世に行なわれておらぬ。遺稿の所在ももはや
袁傪は部下に命じ、筆を執って
旧詩を吐き終わった李徴の声は、突然調子を変え、自らを
時に、残月、光
ようやく、
もはや、別れを告げねばならぬ。酔わねばならぬ時が、(虎に
言終わって、
ほんとうは、まず、このことのほうを先にお願いすべきだったのだ、
そうして、附加えて言うことに、
一行が丘の上についたとき、彼らは、言われたとおりに振返って、先程の林間の草地を眺めた。たちまち、一匹の
山月記 中島敦/カクヨム近代文学館 @Kotenbu_official
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