淡々として静粛に、しかし臨場感を持って描かれる日常に潜んだ怪異

どこかの田舎に住む主人公は不思議な体質で、他の人には視えないモノが視えてしまう。
そんな主人公の不思議な体験を綴った短編集。

1話が短く読みやすいながらも不気味な余韻を残すエピソードはさすがの一言。
淡々とした主人公の語り口も、静かでどこか暗い雰囲気を作っている。
怖い話や不思議な話もあり、エピソードごとに異なる味わいで飽きることなく読み進められる。

暑い夏の納涼にでも、寒い冬の夜長にでも、気分を変えて楽しむことができる良作。

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