抜群のリアリティ! その思考実験の先に見えた『自分の時間』

随所から溢れる現実味に加え、爽快な読後感は感動的でもありました。

主人公はもりもりとキャラクターを描くデザイナーです。
おそらく現代には、それぞれの立場でここに描かれていることと同じような経験をされた方が既にそれなりに居るのでは、という気がします。

本格的なアポカリプスSF小説の始まりを思わせる冒頭。そこからの現実への動線がお見事です。はじめから最後まで読めば、更にその意味がよりしっくりくるはず。
もしかすると、くるくると巡る時間感覚を味わうような読書体験を経ることで、新たに1万時間を手に入れる方がぽつりぽつりと現れるかもしれません。

その時、貴方はどうしますか?


P.S.
オマージュとして登場するキャラクター名から一瞬でそのグラフィックイメージが浮かぶ瞬間があると思いますので、併せてお楽しみください。笑

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