胸を刺す痛みの中、貴女は永遠に目映い

祭りの儀式で殺すために、余所から送られてきた子供を育てる。そんな風習のある国で、邂逅し、そして分かたれる少女たちの話。

容姿、振る舞い、生と死。対比される二人の少女に、より切なさを覚えました。
暗がりから日向を見やれば、明るく生き生きしている貴女が、どうしようもなくあたたかく、色鮮やかで、眩しい。そんな光景が私の胸に焼きつきました。

さりげない描写や調理シーンから感じる、この世界の暮らしも魅力的です。
また、生活の中にごく自然にとけ込んでいる生と死も仄かに感じられました。