禁足地へのお誘いは、恐怖の始まり? それともドキドキする恋の始まりか?

付き合っていた男性に婚約を破棄され、現在休職中の布士翠に掛かってきた一本の電話。
それは翠の一族、布士家がかつて所有していた土地に、一緒に行ってほしいと依頼するものでした。

そこは本来、限られた者しか入ってはいけない曰く付きの場所、禁足地。
最初は気が進まなかった翠ですが、渋々承諾。しかしこれが恐ろしい出来事と、素敵な出会いの始まりでした。

あ、今恐ろしい出来事と素敵な出会いって聞いて、どういう事だって思ったでしょう。
まずは恐ろしい出来事について。曰く付きの土地と聞いて、ピンと来た人もいるでしょう。その土地では起こるのですよ、怪奇現象が。
可哀想な翠。こんな場所来るんじゃなかったと後悔するくらい、次々と恐ろしい目に遇うのですよ。

しかし、世の中捨てたもんじゃありません。
一緒に来るよう依頼してきた、大手不動産会社副社長の、石堂尊さん。彼が実に良い男なのです。
最初は強引に翠を連れて行こうとして、何だこいつって思っていたのですが、話が進むにつれてだんだんとイケメンぶりを発揮。
翠が抱えている悩みや苦しみをよく聞いて受け止めてくれる。そんな石堂さんに、ドキドキさせられます。
しかも禁足地に行くだけのはずが巻き込まれているうちに、翠は石堂の恋人のフリをするという大役まで担うことに。

優しくて大企業の副社長というハイスペックイケメンの恋人役なんて、何という美味しい展開。
そう、このお話はホラーであると同時に、ドキドキする恋愛小説でもあるのです。

禁足地に行くという依頼を受けたのは、翠にとって幸運だったのか不運だったのか。
読んで答をお確かめください。

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