愛は雪のようだと、ある人は泣いた。そっと温めたら消えていたと泣いた。

悲劇である。

一文が短く、読みやすい。
現在、過去、未来の順番で書かれた、過去回想。
三幕八場の構成で書かれている。

白嶺雪華との出会いと別れという大きな謎と、主人公が抱え直面する小さな謎があるおかげで、主人公は行動し、読者は読み進めることができ、最後この二つが一つとなってエンディングを迎える構造は素晴らしい。

先生が鬱になったのは主人公と対になっている存在なので、おそらく最愛の人を救えなかった経験があるのだ。
実体験からきているかもしれない先生のセリフが、実にいい。

主人公の引越し先は、九州だったのかもしれない。
鹿児島でさえ、二月には雪が降る。
引っ越すなら、雪の降らない沖縄にすればよかった。

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