夢④
魂の管理者が理解する。「わたしも、いつかこの時が来ると思っていた。魂を仕分けていると、なぜこれほど多くの人が死んでいるのか疑問に思った。争いや災害が原因だと分かった。しかし、それが千年ごとに繰り返される原因は分からなかった。だから、いつか誰かがわたしを倒しに来ると思った。わたしがいなくなれば、魂は管理されなくなり、いずれ消えるからだ。だが、わたしを倒せば大罪人となる。大罪人は死刑だ。本当にいいのか、ウォーリーよ」「よい。私は、かつて愛した者に辛い思いはさせたくない」「わたしを倒しても、お前の時と同じように代わりの者が来るとしても?」「よい」「新たな魂がかつて愛した者と同じように繰り返すとしても?」「よい。魂を一度リセットしたい。それが私の願い」「わかった。わたしは魂の管理者として黙ってやられるわけにはいかない。戦おう、ウォーリーよ」ウォーリーと魂の管理者がお互い最大限の力を放出する。二者は光の速さで交差し、すれ違う。勝ったのはウォーリーだった。徐々に消えていく魂の管理者。鍵が現れる。「これもまた繰り返すのだろう」ウォーリーは鍵を手にしてそこを後にする。岩だらけの荒野。空に昇った夕日が荒野を照らしている。それを眺めるウォーリーの元に空から二柱の神の使徒が現れる。空に向かい一筋の光の柱が伸びる。ウォーリーは笑みをこぼす。(始めるか…)ウォーリーは溜めた気を二柱の神の使徒に放つ。一柱の神の使徒の羽に命中する。もう一柱の神の使徒が杖を掲げ、雷を放つ。ウォーリーが避ける。岩壁が抉れている。ウォーリーと神の使徒が互いに気を放ち、激しい爆発による衝撃波で一帯が抉れる。ウォーリーが吹き飛ばされながらも衝撃に耐えていると、神の使徒が現れ、ウォーリーを抑え込む。(これ以上抵抗すると、この場で処刑されそうだ…だが、これでいい。これだけ激しく戦えば、彼らが来るはず…)その時、空から一機の宇宙船が降り立つ。中から、高速で走る者と腕を剣に変えた者が現れる。(案の定、来たな…アグルとラウス)ラウスが神の使徒を蹴り飛ばし、アグルが神の使徒の羽を斬り伏せる。「ウォーリー。何があった?」「アグル。私は神を欺く神となった。もうこの星にはいられん。そこで、頼みがある」「何だ?」「私をお前さんたちの星に連れて行ってくれ。そうすれば、流石の最高神も諦める」「分かっているのか。私たちの星に来るということは、お前も“一員”になるということだ。全宇宙を救う“光の戦士”の一員に」「勿論分かっている」そして、ウォーリーとアグルとラウスを乗せた宇宙船は宇宙へ飛び立つ。
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