現実③

 一時間後。宇宙船と対象の距離4万キロメートル。「この距離なら対象を確認できるはずよ」船員たちが確認する。「これは…!?」対象は、激しい光を放ちながら、彗星のように移動している。先端部分に見えるものは、球体である。「球体?」「ということは、やっぱり隕石?」「それなら、この船をぴったり追って来るのはどうしてでしょう?」「意思があるいということか!?石だけに」「そんな事を言ってる場合じゃないですよ!」「和めばいいかなと思って。リラックスも大事だ」タイガの冗談が炸裂する中、サトリは対象について考えを巡らす。「本当にあれは球体ですかね」「どうした?サトリ、あれはどう見ても球体だ」「一見すると、そうですけど、その中に潜んでいることも考えられます」「確かに、それはある」「その場合、中から飛び出して加速する可能性もあるかもしれない」「それはないわ。だったら、とっくに飛び出しているはずよ」「どっちにしろ、迎え撃つことは決定してる。それなら、先制パンチを繰り出した方が得だ」意思が固まる船員たち。「始めるか」「「変形!」」宇宙船が巨大ロボットに変形する。巨大ロボットと対象の距離1万キロメートル。

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