現実①

 ドリーム社支店。大きな部屋に多数のパソコンが点在している。一つのパソコンに接続されたヘッドホンを付けた男、タランティーノ・ボランティーノが目を覚ます。メアリーが言う。「おかえり。会えた?」「会えたよ。ウォーリーが彼らの星に着く前に強制的に鍵が使われたから、星には着けなかった」「それは残念だ。出来れば、星の様子も見てきて欲しかった。その情報からこの星にはない技術が分かれば、この星の危機を救う一手が打てたかもしれない」「そうだね。君の作ったプログラムにはない未知の存在の彼らの星に行けば、何か掴めたかもしれない。でも、もし掴めたとしても、それを現実に活かせるか分からない」「確かにね。それでも現状を変えられる可能性が増えるのは確実だろう」「本当に僕が怪しんでる伝承が起きたりしないかな」「絆が繋がる者、ネクサスの前にだけ姿を見せるという神様ノアの話かい?そんなの夢計画と同じ作り話さ。起こるわけない、ない」タランティーノから見て、義理の弟のタダシと妻のマサコと娘のユメが買い物から帰って来る。「おかえり」「また隕石が落ちてきたみたいよ」「本当かい?最近多いな。もうこの星の滅亡の日が近いのかもしれないな」外へ出て空を見上げるタランティーノ。

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