第3話 変態に至る病
「ゆ、
「悪い、待たない。ここまで来たら、もう待てないのは
「えっ……あ、嘘。こ、怖い。ム、ムリ。悠ちゃん、無理です。そ、そんなの絶対入らない」
「……大丈夫。ちゃんと入るようになってるから。な、
「ぃやっ、ダメ……そっ、そんなの恥ずかし……や、イヤぁ」
「
「やッ。で、出来ない、出来ないから、お願い……やっぱり……ゆ、
「っえ…………指、で?」
「だ、だって……
「……ッな、
「わ、分かってます。分かってるけど……ハジメテの場合は挿れた時に異物感や違和感があるっていうのも知ってますし指だと爪で傷が付いたりバイ菌があるかもとかも。
で、でも……ゆ、悠ちゃんの指で……や、優しく開いて挿れてくれるならきっと我慢できるかなって」
「うっ…………あ、ヤバい……もう限界」
「ふえっ?! 限界? な、ナニが? あっ、
「いやもうナニが限界って
重ねて説明しよう。
ピンク色をしたコンタクトレンズの装着器具を片手にし弁舌も爽やかに鼻血を出している残念すぎるこの人物こそ当物語の主人公であり、いつだって幼馴染の
が、未だ一向に報われる気配すらない。
「……ちょっと待ってください
以降、
「うん? その台詞ナニがナニやら色々と突っ込むところが物理的にも心理的にもあるよねって、いや、それよりもどうして俺が
机を挟み向かい合う二人が乾いた笑い声を上げるのを見ながら
そんな
「ところで
「むふふ、えっへん。違いますよ。最初は怖いし、なかなか入らなくて痛くてツラかったのですが、いまは自分で挿れることも出来るんです」
「練習の成果ですね
ちらと
「……ヤメろ、変態。ってそんないくら
文化祭のクラスの出し物で、仮装ネコカフェをすることになった為、
教室内では、ネコカフェというよりキャッツも真っ青な化け猫仮装会場かといった方がしっくりくる様相のクラスメイト達が、歌い踊ることなく給仕に忙しくしていた。
「ふうん。僕には到底及びませんが
「日本語が不自由な訳じゃないんだよな?」
「
二人の言い合いを余所に王子サマ衣装をウットリと見つめる紬衣の手を取った冬馬が、その指先に柔らかく唇を落とす。
「僕のお姫さまは
「ぐぬぬ……」
「
「ち、違うッ……これッこれは……」
「はわわわッ……じ、じゃあ
「って、
「え? だって前に
「じゃ、じゃあコレも……汗だ」
「悔し涙ですよ、
「そっか、
「ち、違う!! って……とりあえずさっさと消毒しろ」
動揺するあまり上書きという乙女が憧れるある意味オイシイ行為を消毒薬を塗布するという上滑りするだけの
かくして残念すぎる
『マスターマイスター』https://kakuyomu.jp/works/16816700427119899568に続くのである。
宣伝かよ!?
《おしまい》
変態の耐えられない重さ 石濱ウミ @ashika21
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