最終話 平和な日々が来たようです。

side:ジャクリーン



逆賊スコット・バルフェンバーグとその妻リンダを捕らえてから約1ヶ月、先日2人に国際裁判所の判決が言い渡された


被害者である我々グロンクヴィストの求刑は死罪だったのだけど


情状酌量の余地有りという事で、スコットは鉱山で50年の労働刑



リンダは1年中吹雪の止まない極寒の島、ブリザード島で


そこでしか育たない薬草栽培の労働刑、期間は38年



果たしてこれが情状酌量によって死罪より軽い刑と言えるのかは私には分からないけれど


刑期を終えるまでに寿命が尽きない事を願うだけだ。




ジャクリーン・バルフェンバーグとして、バルフェンバーグの新たな王となった私は


スコットと血の繋がりが一切無い王族に王位を譲りグロンクヴィストに帰って来た。


国民からの信頼を失ったバルフェンバーグ王国はこれからが大変だろうけど、2度とスコットのようなバカな王が出ないように


各国から友好の為の大使を派遣するという名目で、監視の人員が送り込まれるだろうから


何処かの国の傀儡になればそれなりにやって行けるんじゃないかな?






グロンクヴィストに帰って来た私は、死ぬまでお飾りの第2王妃として生きるのだと覚悟していたから


以前から興味のあった葡萄栽培をしながら、のんびり過ごそうかと考えている


運の良い事に美味しい葡萄を栽培している事で有名な


アレクセイ・ブルームゴーニュ伯爵が私に好意を持っていて交際を申し込まれたのだ


1度お会いして話をしたけれど、アレクセイ様はとても穏やかな性格だし、何よりバカでは無い所に私はとても惹かれている♪



将来の事は何も分からないけれど、父に孫の顔を見せてあげられるように頑張って生きて行こう!




完。

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【完結】突然離婚を言い渡されたので実家に帰ったら、元夫の国と戦になりました。 永倉伊織 @iori_nagakura

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