文化や伝統はどうあるべきか?

本作は、神道の神社に祀られた神様の視点から現代のクリスマスを描くという、着眼点がとても秀逸な作品でした。
設定、描写がとても緻密だったので、途中まで樅木神社と鷲巣忠隆公が、てっきり実在のものと思ってしまっていました。
キリスト教文化に安易に迎合している現代日本人に対する憤り、自分が忘れられていく存在であったとしても土地の民を見守っていこうとする心意気、鷲巣忠隆公がまるで実在する偉人であるかのように心を撃たれました。
大袈裟かもしれませんが、文化や伝統とはどうあるべきか、そんなことを描いた素晴らしい作品です。

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