運命に尖って抗うのもいいけど、ときにはまるくなってみようよ

 ほんのちょっぴり未来が見える。

 そんなことが出来たらいいなと思ったことありませんか? 私にはあります。
でももしその力は自分の意志で見ることは出来ず、突然見せられる未来は誰かとの別れを告げるものだったら……

「私と一緒に死んでくれますか」

 インパクトのある一言で始まり、未來視が出来る『浩一』の運命に抗う物語は、人の強さ、逞しさ、美しさだけでなく弱さ、儚さ、醜さをも包み隠さず見せてくれ、それら全て含めて人間なんだと教えてくれました。
 断片的な白昼夢の内容と、現実世界で起こる事件。じっくり考察したいのにそれを許してくれない、息つく間のないストーリー展開。それらを彩る個性的で楽しい登場人物が見せる裏表。読み始めたら続きが気になって仕方がありませんでした。

 きっと本編を読み終えたとき、自分の心にある尖ったものをまるくしてみようかなと優しい気持ちになれるはずです。是非読んで頂き、まるいかたちになってもらいたいです!!

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