あの頃を思い出して応援したくなるおはなし

目つきの鋭さから完全に孤立した男子高校生の青井さんと、同じクラスの女子で、頼みごとをされると断れない優木坂さんがじれじれする日常のお話です。

学校生活って窮屈ですよね。少なくとも1年間は毎日同じ人と会わなくちゃいけない。少しでも異質なことをすると、ひそひそ話をされて、針の筵になる。だから、十中八九よいことに転がる行動だと分かっていても、色んな不安が浮かんでなかなか一歩を踏み出せない。

そんな特殊な環境ともいえる学校が、等身大の高校生の視点で描かれているので、当時の感情が呼び起こされます。

息苦しさもあったけど、それがあるからこそ際立つ気になる人との日常の一コマ。目が合ったことや、何気ない一言で一喜一憂していたあの頃。

そんな環境が思い起こされるからこそ、一歩を踏み出した青井さんを応援したくなって、なんだかほっこりするお話です。

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