「ライトノベル」みたいにサクサク読めるのに残るものが「ヘビー」な小説!

 「ライト文芸」にエントリーしているので「女性」の方用の小説と思いきや、「男性」でも楽しめる小説だと私は思います。なんといっても「男の子」もワクワクすることがてんこ盛りの小説なんですから!

 「孫子の兵法」、しかも、「結構」精通していないと書けないですよ、これ。「うろ覚え」は「キャラ」だけで、作者さまが「精通」しているからこそ書ける物語だと思います。多分「うろ覚え」キャラにして、読者に一緒に考えてもらうことを狙ってるんだろうな、というのが私の感想です。

 ごめんなさい、この小説、ところどころに「読者」を引き込む工夫にあふれているんですよ。さっきの「孫子のうろ覚え」のところとか、「めちゃくちゃ」軽く始まる出だしとか、政治的なムーブに正当性をもたせるための「40歳」設定とか、なんというかですね。物語の「1つ1つ」を説得させる「理由」が「明解」で、読了感が半端なくいいんですよ。そして、このおかげで「テンポ」がものすごくいいんです。この小説。

 正直、すごいな。と思います。「ライトノベル」といえば「ライトノベル」ですが、読了後に残っているものは「ヘビー」なんですよ。「私」には絶対に書けない、信じられない新時代の「ライトノベル」だと思います。

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