まだ読んでないなんてもったいない! これぞ、現代を生きる怪異達の物語!

 仕事で大怪異『殯の魔女』の屋敷を訪れることになった主人公『根岸秋太郎』はそこで出会った猫又の『ミケ』と怪異を巡る様々な事件に巻き込まれていく本作。

 日常の空気の中に、怪異というこの人ならざる者達が息づいている感覚が自然に描かれていて異界と現代が混ざり合った雰囲気が素晴らしい作品です。
 また、細々とした描写にも丁寧さが感じられ、バトルシーンもカッコいい描写が盛りだくさん(特にミケさんと灰の角さんは何食べたら思いつくんです?)、などとにかく文章力が高くて読みやすく面白かったです。
 あとはストーリー構成も良く練られているのが分かりやすく、それまでに出した情報が綺麗に組み合わさっていく展開は読んでいて、とても爽快感がありました。

 面白く完成度の高い現代社会に生きる怪異達を描いた本作、皆さまもぜひご一読してみてはいかがでしょうか?

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