仕事で大怪異『殯の魔女』の屋敷を訪れることになった主人公『根岸秋太郎』はそこで出会った猫又の『ミケ』と怪異を巡る様々な事件に巻き込まれていく本作。
日常の空気の中に、怪異というこの人ならざる者達が息づいている感覚が自然に描かれていて異界と現代が混ざり合った雰囲気が素晴らしい作品です。
また、細々とした描写にも丁寧さが感じられ、バトルシーンもカッコいい描写が盛りだくさん(特にミケさんと灰の角さんは何食べたら思いつくんです?)、などとにかく文章力が高くて読みやすく面白かったです。
あとはストーリー構成も良く練られているのが分かりやすく、それまでに出した情報が綺麗に組み合わさっていく展開は読んでいて、とても爽快感がありました。
面白く完成度の高い現代社会に生きる怪異達を描いた本作、皆さまもぜひご一読してみてはいかがでしょうか?
自分が読了したのはまだまだ序盤ではありますが、ストーリーが本当に面白いです。
所々の言い回しもユニークで、読みやすい文章に、戦闘の臨場感やなにげない会話など、その場面が容易に想像できるほどに作者様の表現力の高さが伺える作品となっております。
自分は元々オカルトが好きで読むきっかけとなったのですが、そういった方面は詳しくなくて…という方でも問題ありません。
登場する怪異達はメジャーなものからマイナー寄りのものまでいますが、作中では見た目の細かい説明やバックボーンも語られるため、あまり詳しくないという方でも十分に楽しめる内容となっています!
そしてあらすじに『もう一つの“現代”』と記載があるように、作中には若者言葉や、馴染み深い某SNSや某飲食チェーン店などの名前が上がるシーンも登場します。
これらの名前が怪異達から上がるだけでも面白く…彼らが現代世界に溶け込んでいる、まさに『我々の暮らす世界のifを見ているかのような』現代ファンタジーの醍醐味を味わうことができました。
そして、定期的にもふもふの供給もあります!!
オカルトが好きな方はもちろん、たくさんの方にぜひ読んでいただきたい作品です。
怪異がいることが当たり前となった現代。
根岸秋太郎は、魔女とその使い魔の猫又が暮らす音戸邸を、仕事の為に訪れる。そこで根岸は違和感に襲われるが、それは彼が思いもよらない事実へと繋がっていく(1章)
猫又のミケと根岸は怪異の事件に巻き込まれていく事になりますが、二人がどんどん相棒らしくなっていくのが、とっても楽しいです!
怪異の姿や設定は凄く凝っていて、戦闘には迫力があります。
メジャーな怪異から、マイナー寄りの怪異、さらには海外の怪異など、幅広く登場しているのも魅力の一つです。
また、国ごとに怪異の扱い方が異なっている事が、この作品の大きな特徴だと思います。
日本では、怪異対策の為に陰陽寮が復活したり、怪異と関わりの深い文化財の研究と保護を行う公益財団法人東京都特殊文化財センターができたりしています。もし怪異が現代社会に溢れかえって、認知されていたら、きっとこんな社会になっていたんだろうなぁと、ワクワクします。
ぜひ、読んでみてください!