◎パーティ追放モノだけど、ざまぁ系とは異なるあたたかいファンタジー

主人公ノエルが金遣いの荒さから、若手パーティに追放されてしまう――というのが物語の幕開け。
いわゆるパーティ追放モノですが、ノエルはパーティリーダーで、保護者的な立ち位置だったのです。

ノエルは主人公らしく最強なのですが、欠点も多い憎めないキャラクター。
そのひとつが「浪費家」。
でもそれだけではなく、圧倒的なコミュニケーション下手というのも、彼を生きづらくしています。

この作品の魅力はまず、このノエルのキャラクター。
冒険者としての能力は最強でありながら、生活力のない彼を見守って応援したくなります。

次に、追放サイドが没落して終わりではなく、反省した後の成長が描かれるのも魅力です。
追放サイドがパーティリーダーではなく、年若い少年少女たちだったのが、ここで生きてきます。
ざまぁがきつくないので、あたたかい気持ちで読めますよ!

また、ネタバレになってしまうので詳しく書けませんが、「ダンジョンの管理者」も面白いです!
ダンジョン自体もゲーム的なギミックに満ちていて、RPGをプレイしているかのよう。
私はゲームに明るくないのですが、それでも楽しんでいます。

最後に一言。ちゃんと魅力的なヒロインさんも出てきますよ!
2章終わりの方で登場してくるので、楽しみに読み進めてください!!

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