ストレスは秘密のスパイス トキメキをのせてお届けいたします

スイーツ好きとしては、実に興味深い。
恋愛と甘いお菓子はよく合う。
物語の先を読ませていく書き方、流れるように進んでいくところが上手い。

ストレスが貯まると胡桃は悪の大魔王に侵食されつつあったと表現され、やっぱ滅亡しないかなぁとぼやき出す。
佐久間も「もう世界を滅ぼすしかない」と似たようなことを言う。
本質的に、二人はよく似ている。

「ヤモリとトカゲぐらいジャンルが違う」
「ひとの作ったものを爬虫類にたとえないでください」
「狼煙でも炊いてみようかしら」
など、ときどき出てくる表現がユニークで、くすっと笑える。

本作で一番の売りは、焼き菓子をつくるところ。
佐久間の紅茶も同様。
こういうところが丁寧に描かれているから、作品を引き立たせていると思う。

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