あなたにとって「働く」とは?

過重労働で体を壊し、仕事を辞めて三ヶ月が経った主人公・葵佐和子。佐和子は、たまたま同じバスに乗っていたご婦人・笹野屋富士子から「うちの息子とお見合いしない?」と急に声を掛けられる。
そして、その息子・永徳に会いに行くと今度は「うちの家業の手伝いをしないか」と言われ、連れていかれたのは、あやかしが働く職場だった…!?

とっても面白かったです!テンポ良く進むので、スラスラ読めてしまいます。

あやかしと人間の価値観の違いに戸惑いながらも、少しずつ仕事をこなしていく佐和子。読むときっと彼女を応援したくなります。頑張っている姿ってほんとにかっこいいですよね。

ですが、無理をすることが染み付いてしまっている佐和子は、仕事を任せてもらえるようになっても焦りを募らせていきます。「認められたい」「誰かに必要とされたい」そんな彼女の想いが伝わってきてしんどくなる場面もありました。

「働く上でのやりがい」「自分は何をしたいのか」悩みや葛藤に心揺さぶられるはず。明るい気持ちになれる、素敵な作品です!ぜひ読んでみてください。

その他のおすすめレビュー

浅川瀬流さんの他のおすすめレビュー1,241