見事な構成力が光る、幻想的な恋の物語

大正ロマンものにハマり、色々読み進める中で出会ったこの物語。最後まで味わいながら楽しませていただきました。
まず特筆すべきは、地の文の美しさ。
豊かな地の文が、幻想的な世界観を立体的に感じさせてくれ、物語に引き込んでくれます。
生活力のない物書きの玄鳥が女中のあやめに語る鬼と人の物語。
読み進めていくうちに、夢の中のような物語が現実に繋がっていくという構成が、とても秀逸で。作者様の筆力の高さに、何度も唸りました。
是非是非もっと多くの方に読んでいただきたい一作です。

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