背中に乗るのは騎手だけじゃない。とびっきりの夢が乗っているんだ。

気が付いたら四つ足歩行のお馬さんになっていた主人公。
幸いなのが、騎手から競走馬への転向だったこと、勝手が分かる世界間での移動だったことでしょう。

ヒトであってもウマになっても、性根は簡単に変わらない。
「エロい」「飲んだくれのおっさんみたい」と言われる素行も変化はないのですけど、
内に溜まっていたエネルギーはとんでもない勢いで燃え広がっていって……

……きっかけは他人。そしてエネルギーを作ったのも他人。溜めていたのは自分自身。
そんなこんなが絡み合った物語。
ウマもヒトも単独の存在では生きていけないという至極当然な結論を背負い、彼は走ります。
ウマも泣くんだね。


熱くて優しい世界を仲間と駆け抜ける物語。是非どうぞ。