ゴリラ系ベテラン&ゴリラ系クールキャリアのバディ刑事もの!
不老技術が完成した〝昭和108年〟の日本。人口は際限なく増え続け、百億人も目前ながら、不死による精神面への影響で科学技術の発展は停止し、文化等の進歩も昭和50年代で止まってしまっている。
新米刑事の氷雨レントは心技体すべてが揃った完璧超人と期待されながら、不祥事を起こして左遷されてしまう。
飛ばされた先にいたのは巨体の初老の刑事、神宮寺龍三郎。彼は、超うでききながら、かつての捜査において不老キャンセルウイルスを注入され、いまや日本で唯一ともいえる〝歳をとる人間〟となっていた。
二人のもとに回ってくるのは、所轄が扱いかねる奇怪かつ倫理的な問題をはらんだ事件ばかり。
ゴリラのような肉体と哲学者の頭脳を持つ二人の刑事が、ディストピアな昭和的未来日本を駆け回る、SF倫理的ミステリ!
【登場人物】
主人公1:氷雨レント
身長二メートル、体重百五十キロの巨漢刑事。鍛え上げた肉体を持つが、頭脳派であり、警察組織期待の若手キャリア。実年齢二十二歳。しかし、若さゆえか、心の底には熱い正義の心を持っており、クールキャラぶってはいるものの、計算高い行動をとるのは苦手。ただし、犯人に対してはとことん冷徹であり残酷にもなれる。
主人公2:神宮司龍三郎
身長二メートル、体重百六十キロの巨漢刑事。六十八歳。不老世界では定年制が消滅しているため、この年齢でも現役のまま。超健康体であり、身体能力はレントを上回っている。かつての事件で、不老処置を受け付けない体になっており、実年齢と外見が一致している。昔ながらのたたき上げの刑事であり、クールキャラのレントとは真逆の豪快さを持つ。ただし、その勘はレントの推理力以上。勤続年数が長いのでレントよりもずっと物を知っている。