第3話 〔哲学的ゾンビ〕捜査開始

〝殺害現場〟は、キソウ本部のある虎ノ門巴町から自転車で十五分ほど、浜松町駅の裏手にあった。




この時代、山手線の駅はどの駅もかつての東京駅を遥かに超える超巨大ターミナルと化している。浜松町駅も、国鉄山手線、国鉄京浜東北線、国鉄東海道線、新国鉄汐留線、新国鉄築地線、さらに羽田モノレール三路線と、地下鉄六線が乗り入れていた。駅舎は百二階建てで、七十階より上は雲の中に突っ込んでよく見えない。




要塞のような駅舎の巨大な影の中、再開発に取り残されたペンシルビルの群れが、オオカミに狙われた羊のように身を寄せ合っている。




そのなかの一本、模造煉瓦で作られた第十八タチバナビルの周りに人だかりができていた。




レントはボロアパートに停められていた、中学生が乗るようなフラッシャー自転車にまたがり、出前用自転車で前を行く龍三郎を追っていた。




龍三郎が太い声で「どいたどいたあ!」と声を上げる。通りを行く人々が慌てて道をあけ、レントの方に顔を向ける。彼の自転車の後輪の泥除けカバーの両サイドに、白バイのような赤色灯が付いて、くるくる回っているからだ。




レントは恥ずかしさに、巨体を縮めた。




こんなことなら、自分の足で走ったほうがマシだった。




二人がタチバナビルの前に自転車を停めたちょうどその時、二階の窓ガラスが割れて馬鹿でかいスチールキャビネットが飛び出してきた。砂利敷きの路面に激突し、はずみで中に詰まっていたカルテが、桜吹雪さながらに舞い上がる。




野次馬たちが悲鳴とも感嘆ともつかぬ声を上げる。




レントはビルの壁面に取り付けられた看板を確認した。二階のテナントは「金丹不老クリニック」。自称、殺された男が告げた殺害現場だ。




割れたガラス窓の向こうから女性の悲鳴が聞こえる。




どうやら、のっぴきならない事態のようだ。




レントはジャケットの脇を叩いてから、もう拳銃を吊り下げていないことを思い出した。先日の射殺の件で許可証を取り上げられてしまったのだ。




神宮寺龍三郎を見ると、彼はちょうどジャケットを脱ぎ、肩から吊るしたホルスターを外すところだった。さらに、シャツも、肌着も脱いで上半身裸になった。




六十代とは到底思えない分厚い身体をしている。筋肉はどこもはちきれんばかり、しかも全身傷痕だらけだ。弾痕に刀痕、火傷の後のようなものもある。




龍三郎がレントに向かってウインクした。


「いい身体だろう?」




「よほど腕のいいクリニックに通ってらっしゃるのですね。しかし、なぜ傷をクリーニングしないのですか?」




「儂は不老化処理が効かない身体だといったろう? つまり、遺伝子治療そのものを受けつけないんだ。だから、医者もこの傷は消せない。まあ、消す気はないがね。男の傷は勲章だ。だろ?」




龍三郎が、胸の弾痕を指した。


「こいつは、川崎興行壊滅作戦のときの傷」




彼が、背中の切り傷をレントに向ける。


「こっちは、流しのヒットマン〝居合の鉄〟とやりあったときのもんだ」




それから、左脇腹の小さな傷を指す。


「去年、飯田橋のスナックのねーちゃんに刺されたやつだ」




レントは眉を寄せた。


「じゃあ、その筋肉もナチュラルなものなのですか?」




龍三郎が苦笑いした。


「おいおい、最後のはジョークなんだから、笑ってくれんと。筋肉? もちろん自然なものさ。儂はサプリだの電気刺激だのも好かんからな。自然がいちばんだ!」




この男からしたら、自分のような遺伝子操作された胚から生まれた人間は、きっと自然の産物とは見なせないだろうな、とレントは思った。




「で、なぜ、服を脱いだのですか?」と尋ねると、龍三郎が分厚い大胸筋を叩いた。




「人間同士、裸で向き合えば話は必ず通じるからさ」




いかにも昭和中期生まれの好みそうな考え方だ。




二人は、雑居ビルの安っぽい階段を登り、先を行く龍三郎が、これまた安っぽいアルミのドアを開けた。ドアに貼り付けられたチラシには「医学博士、持田金太郎開発『精神不老処置機エタナルンV』導入済み」とあった。




クリニックは狭かった。全体の大きさは学校の教室半分ほどか。ドアを開けたすぐ横に小さな受付と、待合のためのベンチ。診察室への扉は開け放たれている。




「失礼するよ」




龍三郎の言葉に、診察室にいた男二人が振り向いた。




背もたれ付きの椅子に座っている白衣姿の男が、医院長の持田氏だろう。不老系クリニックの医師にありがちで、外見年齢は十代後半程度。しかし、日頃の不摂生がたたって少々小太りだ。髪は流行りのパーマをあてすぎたのか、モジャモジャの鳥の巣めいている。




その医院長に出刃包丁を突きつけているのは、ほっそりしたヒッピー風の男だった。外見年齢は二十代の中ごろ。肌は幽鬼のように白く、細くぴったりしたジーンズに、上はタンクトップ、腰にはジャケットを巻き付けている。髪は一時のジョン・レノンのように長いし、ジョン・レノンのような丸メガネをかけていた。




割れた窓から差し込んだ一条の光が、リノリウムの床にあたって散乱し、ヒッピーの丸メガネと、壁際の棚にずらりと並んだ医薬品の瓶、それにCTにも似た巨大な医療機器をきらめかせている。




医者があんぐりと口をあけた。




ヒッピーが冷静な口調でいう。


「あんた、なんで裸なんだ?」




龍三郎が頷く。


「まあ、落ち着け」




「俺は落ち着いてる。あんたがなぜ裸なのか教えてくれ」




「君を刺激しないためだ。この通り、わたしはいっさいの武器を持っていない」




龍三郎が一歩奥に踏み込むと、ヒッピーは刃を医者に近づけた。


「止まれ。それ以上来るな」




「わかった。それで、教えてくれ。さきほど電話をくれたのは君か?」




ヒッピーが淡々とした口調でいう。


「あんた警官なのか? 地回りのヤクザじゃなくて?」




「刑事だ」龍三郎が尻のポケットから警察手帳を取り出し、ヒッピーの方へ床を滑らせた。「それで、さきほどの電話の話では、君はすでに死んでいるそうだが?」




「ああ、俺は死んだ。いや、正確にはほぼ死んだ。この医者に殺されたんだ」




レントは思わず口を挟んだ。


「生きているように見えますが?」




モジャ頭の医師が頷く。


「その通りだ!君は死んでなどいない!死んだと思うのは妄想に過ぎない」




ヒッピーが包丁を医師の喉元に押し付け、医師は口を閉じた。


「たしかに、俺は表面上は生きているように見える。だが、俺の魂は死んだんだ。そこの機械に粉砕された」




「これね」龍三郎が機械に向けて首を伸ばす。「ドアに貼ってあったな。精神不老処置とか」




機械の大きさはキングサイズのベッドほど、人間が横たわるための滑らかな窪みと、それを覆う巨大な天蓋でできている。天蓋のなかには機械がぎっしりと詰まっているらしく、真っ白なプラスチックカバーの隙間から、チカチカ光る赤いスイッチの群れがのぞいている。カバーには聞いたこともないメーカー名と、製造番号らしき184という数字が刻印されていた。




ヒッピーがいう。


「あんたみたいな反不老主義者は知らないだろうが、最近の流行だよ。肉体は不死になっても、人間の精神は百歳を超えると次第に不感症になってくる。何を見ても、何を読んでも、何を食べても心が動かい。鬱屈な思いに常に囚われやすくなる。ようは、精神が歳をとってしまうんだ。俺みたいな芸術家にとっては恐るべき事態だ。ところが、この処置を受けると、心が若返る。小さな悩みなんて気にしなくなり、快活な心を取り戻せるんだ。じっさい、俺の友人たちは、この処置を受けて生まれ変わったといっていたよ」




龍三郎が肩をすくめた。


「儂は反不老主義というわけではない。単に、不老処置を受け付けない体質というだけだ。で、要するに、お前さんは精神を若返らせてもらうとしたが、そこの医者が何かしら過ちをおかしたというわけか。どうかな、お医者さん?」




モジャ頭の医師が、わずかに首を動かした。


包丁を突きつけられているので、即座に元の姿勢に戻る。


「刑事さんのいう通りです。たしかにわたしはミスをしました。処置中に電圧が不安定になった影響で、この方の精神不老処置は九割五分しか完了しなかったんです。しかし、停電はわたしのせいじゃない。先日の日本蒼軍の京電力品川発電所爆破事件のせいだ。あれ以来、このへんの電力供給が不安定になってるんです。いえ、もちろん、責任逃れをするつもりなどありません。残り五分を処置すれば、この方の感じている不調は消えるはずです。さきほどから、そうお伝えしているのですが理解していただけないのです」




「違う」ヒッピーが包丁を引き、自分の左手の掌を優しく刺した。医師が「ひっ」と息を呑む。包丁がゆっくりと肉を貫き、先端が甲から突き出した。




ヒッピーがいう。


「先生、あんたの処置は、ほぼほぼ〝成功〟してるんだ。いま、俺の肉体は激しく傷ついているが、俺は痛みを感じない。もちろん、肉体的な苦痛は感じているが、俺の心は、魂は蚊に刺されたほども感じていない。わかるかな?」




「まったくわからない」レントはそういうと、一足飛びにヒッピーとの距離を詰めた。ヒッピーが包丁をすばやく自分の手から抜いて振りかぶったが、レントの方が早かった。彼は、ヒッピーの包丁を握っている方の手首を両手で掴んだ。


「せっかくの刃物を人質から離すのは愚かだ」




「愚か者は、あんただよ。お巡りさん」


ヒッピーが包丁をぐいとレントに近づけた。




あまりの力に彼は思わず片膝をついた。




なんて力だ! ヒッピーはどう見てもレントより40キロは体重が軽そうだし、腕も枯れ木のようだ。なのに、彼の筋力を圧倒的に上回ってる。刃の先端がじわじわと彼の顔面に近づいてくる。




レントの額に汗が噴き出した。




ヒッピーの腕からプチプチと何かが千切れる音が聞こえてくる。筋肉繊維が己の力に耐えきれずに破壊されているのだ。すさまじい苦痛を感じるはずなのに、相手の力はまるで衰えない。




レントの筋肉が痙攣し、刃先が彼の眼球の間際まで近づいた時、巨大な手が包丁の刃を掴み、無造作に遠ざけた。




手の主は、当然、龍三郎だった。


刃を握っているが、握力があまりに強いせいか、皮膚から血が滲んですらいない。




「氷雨警部補、君はもっと肉を食うべきだな。筋肉が飾りになっているぞ」


彼はそういうと、刃を握りつぶした。




金属のかけらが、パラパラと床に落ちる。




レントは唖然としたが、ヒッピーは龍三郎の超人的怪力に動じることなく、残された柄で彼の喉を狙った。




龍三郎は拳を構えると、軽い調子でジャブを放つ。




ヒッピーはダンプカーにでも撥ねられたかのように、後方にすっとび、ナショナルの大型ブラウン管式テレビに頭から突っ込んだ。ボン!という小気味よい音と共に画面が割れ、中から煙が噴き出す。医師が「ああっ!」と叫んだ。




龍三郎の拳の威力は常軌を逸している。


レントは思わずきいた。


「なんなのですか? いまのは?」




龍三郎が歯を見せて笑い、左右のパンチを繰り出す。一発放つごとに、空気が唸る。


「拳闘だ」




「いや、そんなことを聞いているのではなく」




レントが問い直そうとしたところで、階段の下が騒がしくなり、制服警官たちが拳銃片手に駆け込んできた。




彼らは真っ先に半裸の龍三郎に銃口を向け、すぐに銃口を下ろした。




制服警官の一人がいう。


「神宮寺警部、またですか? なぜ毎度毎度、先行してしまうのですか」




龍三郎が白髪頭をかく。


「悪いな、久留米。一刻の猶予もなかったんだ。ともかく、犯人は取り押さえた」




制服警官二人が、のびているヒッピーに駆け寄った。




「顎の骨が折れてるぞ!」と、一人が叫ぶ。




久留米と呼ばれた、制服警官たちのリーダーが、制帽の奥で目を細めた。


「神宮寺さん。ここはわたしたちが処理します。早くご自分の事務所にお戻りください」




「それはいいんじゃが。そいつには気をつけんと。ただの男じゃあないんだ。うちの新人も危ない目にあったくらいだからな」




久留米がレントに目を向け、ぶるりと震えた。


「あんた。志木でやらかした氷雨警視じゃないですか! まだ警察に!? しかも神宮寺さんのところに!?」




「何か問題でも?」レントは苛立ちを隠さずにいった。




龍三郎が彼の肩を押さえる


「まあまあ、レントくん。なんの問題もないわい。な? さ、ここは任せて儂らはあがろうや」




龍三郎は久留米にも声をかける。


「くれぐれも気をつけてくれよ。それから、そこの変な機械はあとでちょっと調べさせてくれ」




久留米は露骨に顔を顰めた。


「できることとできないことはあるものですよ」




「大丈夫、お前さんならできる!」




二人がクリニックを出て、野次馬の目に晒されながら自転車に跨ったときだった。




頭上で再び悲鳴が上がった。


「やめろっ!大人しくするんだ!」と久留米の声。




ヒッピーの声がする。


顎を砕かれているせいか、恐ろしく聞き取りづらい。


「心配ありませんよ。お巡りさん。わたしは彼の身体を傷つける気などまったくありません。この機械はそういう類のものではないのです。わたしは楽になるし、このお医者さんも楽になる。何ひとつ問題はありません」




二人が再度、階段を駆け上がるさなか、「ビー!」と工場の警報のような電子音が響いた。




レントがドアを開けると、ヒッピーと医者が例の機械に並んで横たわり、ドーナツ状のリングのなかに頭を突っ込んでいた。




警察官二人が慌てた様子で引き摺り出す。


「大丈夫ですかっ!?」と声をかけると、医者が身体を起こした。




「いや、大丈夫、大丈夫。彼がいったろう? この機械はそういうものではないんだ」




当のヒッピーも身を起こした。


「みなさん。お騒がせして誠に申し訳ありませんでした!」




⭐︎⭐︎⭐︎⭐︎




レントと龍三郎ら、自転車を漕いでキソウの事務所であるアパートを目指していた。




昨日までの寒さで街路樹の葉はすっかり落ちてしまったが、この日は小春日和で、日差しを受けるスーツの背中が温かい。隣を走る龍三郎はまだ半裸だった。




彼は金丹クリニックを出て以降、ずっとしかめ面だった。




「どうしたんですか? 無事に解決したのに、なぜそんな顔をしてるんです?」




レントが訊くと、龍三郎は苦々しい口調で答えた。




「あの医者も、襲った男も死んだからだ」




「死んだ? ぴんぴんしていたじゃありませんか」




「身体は、な」




「身体?」




龍三郎は、しばらく沈黙し、また口を開いた。


「哲学的ゾンビという言葉を聞いたことはあるか?」




「いいえ」




「まあ、若い奴は哲学なんぞに興味はないか。死が遠のいて以降、哲学の人気はガタ落ちだからな。哲学的ゾンビというのは、ようは魂を殺された人間のことだ」




「脳を破壊される、ということですか?」




「少し違う。魂というのは〝感じ〟だ。いま、お前さんは儂の話が小難しいと感じているだろう? その小難しいという〝感じ〟こそが、お前さんが魂を持っている証拠なのさ。精巧な機械は、いつか人間と同じように話せるようになるだろうが、そいつは〝感じ〟は持っていない。ただ、定められた指示に従って言葉を発するだけだ。魂はない。


 で、だ。何らかの方法によって、人間の魂のみを破壊した場合、その人間はどうなると思う?」




二人は交差点に差し掛かり、横断歩道の手前で止まった。歩行者用信号は赤だ。まわりの歩行者は、半裸の神宮寺を恐れてかかなりの距離をとっている。




「どうなるって、魂がないんだから話したり動いたり出来なくなるのでは?」と、レント。




「違う。機械のときの例を説明したろう? 魂がなくても会話はできるし、行動もできる。脳に刻まれたプログラムに従って肉体は動作するんだ。だから、他人はその人間に魂があるかどうかを判別することはできない。


 ここで改めて考えたいのは、魂が半分だけ壊された場合だ。自分の〝感じ〟が消えつつあることを感じてパニックになるか? それとも、自分の消滅を恐怖しつつも、恐怖するという感じすら消えてしまうのか」




「つまり、神宮寺さんは、さきほどの犯人がその哲学的半分ゾンビだと? 自分の体が損壊する恐怖がなかったからこそ、あんな馬鹿げた力を出したということですか?」


レントは首を振った。


「さすがに突飛すぎる話ですよ。第一、その説が正しいなら、あの機械にかけられた医者本人も魂を破壊されたということです。しかし、彼の様子に、とくにおかしなところはありませんでしたよ?」




「哲学的ゾンビを、普通の人間と区別することはできない」




「となると、神宮寺さんの説が万に一つ正解だとしても、被害者が被害を受けたことをどう証明するんですか?」




「わからん! ただ、あの哲学的ゾンビは完璧じゃあないんだろうな。精神の若返りを謳って効果があるとされてるんだ。効果がわかるってことは、完璧じゃないってことだ。とはいえ、じつに厄介な事件だぞ」




レントも、すぐにあの奇妙な機械の表面に印字されていた番号を思い出した。184、少なくとも、残り183台の同じような機械が出回っているということだ。




機械は、これまでに何人の魂を消し去ってしまったのだろうか。百人? 千人? 万人?




いま、この交差点で待っている人々のなかにも、あの機械にかかった人間がいるかもしれない。




二十代後半の外見をした女性OL四人組、柴犬を散歩しているジャージ姿の男、十代前半の外見の女性三人、みな中身は空っぽで、残された肉体だけが喋り、行動しているのかも。


信号が青になり、人々がいっせいに動き出した。


龍三郎が「さあて、新人くんよ。さっさと戻って捜査を始めようじゃないか!」と吠え、ぐんぐんとレントを引き離した。


レントは負けてなるものかと、足に力を込めた。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

フタリゴリラ~不老世界の追跡者~ ころぽっかー @sikiasaka

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

カクヨムを、もっと楽しもう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ