悲運の雨男は神様と壮大な愛を紡ぐ。

主人公旭はものすごい雨男。
どのくらいすごいかと言うと、デートの度に豪雨に見舞われ、そのせいで何度も失恋するくらいです。

神様はなんの恨みがあってこんなことをするのか。と思いきや、実際に向けられていた感情はその真逆。
実は雨の神は旭のことを想うあまり、彼の恋を成就させたくないばっかりに雨を降らせていたのです。

神様とはいえなんと強引な。なんて最初は思いましたが、いざ話を読み進めていくと、この二人、本当に純愛。
旭は家族とも人の世とも離れ神様の住む世界に行くことになるのですが、そこで少しずつ神様の事情を知り、その度に惹かれていきます。

神様も決して全能などではなく、嫉妬もするし、悩みもする。どうにもならないような事情だってある。
旭に至っては、そんな神様と比べても特別な力など何も持たないただの人間ですが、それでも想う相手のため、できることを精一杯やる一途さを持っています。

神様と人間という大きな壁がある中、想い合う二人はどこに行き着くのか。ぜひ見届けてみてください。

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