善人も悪人もいない いるのはリアルな人間だ

 まず何といっても、金融の勉強になります。
 現実のお金の貸し借りは、これよりもっと複雑なことも多いですが、ただ単純に借りて返すだけでなく、お互いがなるべく損しないためにどんな仕組みがあるのか、わかりやすく理解できると思います!

 この作品の目玉は、なんといっても登場人物全員が一筋縄ではいかないこと。
 普通の小説では、いい奴はとことんいい奴で、悪い奴はとことん悪い奴なことが多いですが…………この作品に出てくる主要人物たちは、どいつもこいつもいい面と悪い面が拮抗していて、一概に善人、悪人と片付けられないところがポイントが高い。

 皆さんも、お金は借りるなとは言わないけれども、よく考えてから借りよう。
 あと、契約書はきちんと読もう。