型破りのヒロイン、伝わる一途な想い

ヒロインは元気いっぱいで明るくって強い女の子、ルゥちゃんは人狼なのです。

幼い頃から人間の男の子のトワくんのことが大好き。
彼のお誘いで人間ばかりが通うラピス学園に通うことになりました。

実は魔族と人間はずっと種族間で争いが起きていましたが、太陽の騎士と呼ばれる英雄達によって平和な世の中になりました。……と
ルゥちゃんは信じていました。
しかし、この歴史はいまだに魔族と人間の間に根深い闇を落としていたのです。

新しい学校に通い始めて、ルゥちゃんは自分が信じていたことが音を立てて崩れていく現実を幾度も目のあたりにすることになります。
まずは人間にはまだまだ魔族をよく思っていない者がたくさんいたこと。
そんななかで、女の子が苦手だというハイネくんと出会います。
彼と出会ったことでルゥちゃんも気を許せる人間の友達を得て、孤独気味だった学園生活に心地の良い居場所（なわばり）が出来ます。

学園の自警団のガーディアンという組織にトワくんが所属しているのを知って、ルゥちゃんはトワくんの役に立ちたいと張りきりますが……。

事件が起きるごとにどんどん渦中に巻き込まれていくルゥちゃんですが悪い奴らに持ち前のパワーと勢いで向かっていきます。

物語に大きなインパクトを与え、忘れちゃいけない素敵な登場人物がもう一人います。
紹介するのはちょっと高飛車なエミリィちゃんです。
ヒロインのルゥちゃんとエミリィちゃんは何かと衝突するですが、きっと物語を読み終わる頃にはルゥちゃんと同じ目線で変化を感じることでしょう。

元気いっぱいで一途な人狼ルゥちゃん、王子様のように優雅で凛としたトワくん、厳しくも正しさを貫く真っ直ぐなエミリィちゃん、ルゥちゃんを放っておけない心優しいハイネくん……。
悪者も味方も、キャラクターが魅力的です。

続きとｉｆストーリーを切望したくなる読後には、大作を読み終えた満足感がありました。

本当、面白かったです。