「愛している」とはまだ言えない。二人の恋の行方は……。

 他者を拒絶しながら生きる男子高生の主人公は不審者に襲われて命の危機に陥っていたところを謎の女性に救われます。

 後日、彼女と再会した主人公は自分を襲った存在が人間ではなく「吸血鬼」であることと自分が「吸血鬼殺し」であると告白され、女性から一緒に戦うようにと迫られますが、いきなり女性が「吸血鬼」だと言われても、当初は半信半疑でした。

 かつて巻き込まれた事故で父を眼前で失った傷を引きずる主人公は、考え抜いた末に人間を救うために戦うことを決意します。

 作者様の筆力と戦いの凄まじさ、比喩は時に美しくもあり、残酷な描写でもありますが、読み進めるほどにその世界観にどんどん引き込まれていきます。
 
 次々と主人公を襲う波乱の展開にハラハラしながらも、その文章力に圧倒されます。

 ――「愛している」とはまだ言えない。

 今後、二人の関係性がどうなるのか、大変気になります。

 まだ連載中の作品ではありますが、続きが楽しみです。


(第203話 軽重14拝読後のレビュー)

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